ケニアの概要
・国の様子
ケニアは、世界の「野生の王国」といわれている。それは、恵まれた気候や地形などもともとそこにあった豊かな大自然があればこそだからである。自然を自然のままに残し、それらを観察できるように、いち早く環境整備に当たったことが大きな原因となっているようだ。だから、自然の動物の豊かさではタンザニアの方が、はるかに勝っているにもかかわらず、観光客の数は圧倒的にタンザニアを上回る。
現在、ケニアの大統領は、ダニエル・アラップ・モイ。ケニア建国の父、ジョモ・ケニヤッタの政治力によって、独立後も政治は内・外交的にも安定しており、ケニヤッタの死後も、モイによってその状態は保たれている。
しかし、この国の豊かさは、いまだに支配力を握る外国資本と、一部の指導者たちの生活に現れているだけで、大多数の国民は、昔ながらの素朴な生活を送っている。ナイロビには職を求めて地方から人が集まり、失業者があふれ、農村には、今日の糧を得るのが精いっぱいという赤貧の人々も多い。
けれどまた、この貧しさをも含めて、ケニアは東アフリカ諸国の中でもっとも豊かで安定している国だといえる。
・気候
赤道直下であるにもかかわらず、中部は平均気温10〜28℃というしのぎやすさである。中部一帯は、標高1700m前後の高原であるためだ。海岸地域は高温多湿。雨期は年に2度あり、3〜5月が大雨期、11〜12月が小雨期となっている。
・人種と宗教
ナイロビ周辺を生活圏とするキクユ族が、人口の5分の1ほどを占める。ケニアの支配階級も大部分がキクユ族である。そのほか、ビクトリア湖周辺に住むルオー族、ケニア、タンザニアとの国境に住むマサイ族、そのマサイと同じ牧畜民である北部のトゥルカナ族、サンプル族、スク族、海岸地方に住むスワヒ族、マチャコス周辺のカンバ族など多彩だ。
宗教は、部族固有の伝統的宗教が半数以上を占め、4分の1がキリスト教。海岸地方にはイスラム教徒が多く、そのほか、ヒンズー教徒も多数いる。
正式国名 ケニア共和国
首 府 ナイロビ
政 部 ケニア・アフリカ民族同盟による一党制
元 首 ダニエル・アラップ・モイ大統領
面 積 五八万二六四六km2(日本の1.5倍)
人 口 2388万人(1988年)
言 語 英語(公用語) ・スワヒリ語
通 貨 1ケニアシリング(Ksh)=100セント(c)
1Ksh=4.74円(1992年)
産 業 コーヒー、紅茶、石油精製
対日輸出 22億4900万円(1988年)
郵便料金 葉書5.5Ksh 、葉書7.7Ksh
電 源 220〜240V 交流50Hz
時 差 日本より六時間遅れ
営業時間 銀行 8時30分〜16時00分(月〜金)、9時00分〜11時00分(土)
官庁 8時30分〜12時00分、14時00分〜16時00分(月〜金)
商店 8時00分〜18時00分(昼休みは二時間とるところが多い)
休 日 1月1日 新年
4月初旬 イースター
5月1日 メーデー
6月1日 マダラカデー
10月10日 モイデー
10月20日 ケニヤックデー
12月12日 独立記念日
12月25日 クリスマス
12月26日 ボクシングデー
など